名取郡北方境野村繪圖

ナトリグン キタカタ サカイノムラ エズ

 

名取郡絵図

 

 

写本（彩色） 文政6

156×169cm

1舖

 

 

 

 

1823

屋敷や社寺などを絵画的に描き，田畑は，新田・荒田起・荒田・荒畑の別に表している。村境は，関係の大肝入ならびに隣接村の肝入や組頭が立会って確認し，絵図上に細かく境目についての記述を行っている。縮尺は，1丁を1寸2分の割合。なお1間は6尺5寸とされている。ところで，金野静一『絵図に見る藩政時代の気仙』（盛岡 熊谷印刷出版 昭和56年）には，文政5年（1822）前後に成立した気仙地方の村絵図が紹介されており，それらには一様に「此度御村絵図仕立候様被仰渡候」とあり，藩からの指令によって作製されたことを明らかにしている。そしてこれらの絵図は「これによって郡境や村境を吟味し，当該村の村肝入を始め，隣接関係郡村の肝入達が連署・連判のうえ，これを確認」（同書序文）するために作製されたものであり，この『名取郡北方境野村絵図』の作製目的と一致する。おそらく，気仙郡各村絵図や次の絵図と共に，この時期における藩の一貫した政策にのっとって作製された絵図と思われる。

絵図

一般古書

E：『宮城県図書館所蔵絵図・地図解説目録』238

KM292/ナ4/M3-2

 

無し

61326